ツールド北海道Aクラス
一度SNSでは結果を報告をしているけれど、ミスがあったのであらためて。
Aクラス、総合5/108位
上級者1/42位
タイム、1:40:04(Ave40.77km/h)
Aクラスは、JCF登録者と上級者(未登録者)の二つにカテゴライズされている。
が、スタートは同時であるため二つの順位がでる。
レース単体でみれば4人に負けたということになる。
エントリー時は今シーズン中の競技登録は考えていなかったため、上級者カテゴリでの出場。
以下、レースレポート。
朝5時起床。
今回は万全を期して朝食を早めに取りたかったので、集合場所から比較的近い宿だったがこの時間起床。
天候は予報通り雨。
がっつり雨。
フリーダムで洗車させてもらった分が会場につくころには台無し。
しかし、その程度でメンタルが変わるほどの心構えで北海道まで来たりなんてしない。
むしろ雨のラインレースなんて初めてだし、若干楽しみだった。
会場について、出場することを事前にしれたU15全日本チャンプのキリ君と少し会話をして心を落ち着かせる。
こんなかわいい顔してフランスで勝ったりしている強者。
まだビギナーとかのクラスでヒイヒイしているころ同じレースを走り一緒に動いたりした時から仲良くさせてもらっている。
その後、開会式も終わりテントで雨宿りをしていると、隣の人から話しかけられる。
TAGのタグチさんだった。
普段こけしさん等にお世話になっているので会話も弾んで、よりリラックスできた。
会場入りが少し遅めだったのでスタート位置は若干後ろ目。
タグチさんに、早く上がってきてね、と言われたので、なるべく早い段階で上がれるよう心の準備をしてスタート。
国道に入る前の400mでそれなりにポジションをあげることができたが、タグチさんがいる先頭まではまだまだ。
変なところで落車するのも嫌なので、しばらくその位置で脚を落ち着かせる。
途中国道から逸れて旧戸井線に入ると少しアップダウンが始まる。
フリーダム練、そしてアップダウンに富むツルペタ千葉県での練習が功を奏してその区間で一気に先頭にあがる。
お待たせしました、とタグチさんに挨拶をして先頭のローテに加わる。
地元が函館であるタグチさんはコースを熟知しているので、トンネルや下りといった、ウェットコンディションでは危険なポイントのタイミングを事前に教えて下さり、難なくこなせた。
このタイミングであがっておいて良かった、と心の底から安堵。
旧戸井線を抜けて、道道879→83号と申し訳程度のアップダウンを先頭集団でこなし、道道41号に入り登りスタート。
序盤はアップダウンを交えた登り基調の緩斜面。
特に目立った動きもなく最後の平均勾配6%、1kmの登りに入る。
そこでブラウのカイドウさんがアタックをかけて飛び出る。
一気に上がった集団のペースにうまく反応できなかったのか、信州大学の選手が前方でバランスを崩し、大きく蛇行して左につっこみ大規模な落車。
ほぼ中央にいた僕はうまく進路を逸らし間一髪のところで避ける。
しかし、ぼくの左の方にいたタグチさんは完全に進路を絶たれて足止め。
なんとか止まり切り落車はしなかったようだが、完全にドロップ。
タグチさんの分も頑張ると気合を入れるが、いったん離れてしまった先頭とのギャップが大きすぎて山岳賞は獲れず、おそらく6位くらいで通過。
先頭にとっちゃチャンスなので下りもバンバン踏みまくる。
なかなかつまらないギャップを、周りの選手と協力してなんとか捕まえる。この時点で先頭集団は10名ほど。
後ろとのギャップは20秒ほど。
この時点であることに気付く。
会話を交えつつ、息を整えながら最高峰のラインレースで、実業団選手に交じって、”先頭集団”で走れているのである。
最後のラインレースは2年前のツールド沖縄。
その時は先頭なんて遥か彼方。
自分のいる何位集団かわからないところからもドロップしていた。
素直に感動していた。
気持ちを入れ替え、ギャップを保つためみんなで回すが、徐々につまり、結局つかまってしまう。
若干先頭で回すのに疲れたし、しばらく大した登りもないので後方に下がりフィーディング。
ここでも、俺いま先頭集団の中で両手離して補給してる…と感動。
補給を終え、脚もリフレッシュしたので少しづつ前に戻る。
そして、試走の際ここで最後のセレクションがかかるだろうと予想していた300mほどの登りに差し掛かり、大胆なアタックはなかったがそれなりのペースで登る。
フリーダム練でこういうキツさには慣れているのでちゃんとついて行けた。
ここで残り15kmほど。
ここからはほとんど平坦。
いっきに集団のペースはあがり、ポジション争いが激化。
実業団の選手も多く距離も近かったが、ここのところホビーレースは最高クラスで走っていたため、難なくポジションキープできた。
そして残り1kmほどになったところでエルドラードのオクヤマさん含む上位入賞者が一気にぺースをあげ、それに呼応して集団のペースも一気に上がる。
ここでも落車発生。
僕の右前方すぐのところで大規模な落車。
宙にういたタイヤが腕に当たったが、鍛えていたフィジカルのおかげか、バランスを崩さず先頭にドッキング。
国道から右折して残り400mの時点で7~8位くらいまでしかあげられなかった。
一気に加速して順位を上げるが、捲り切れず、5位。
最大パワーはそれなりについているが、スプリントのタイミング、位置上げ、等の技術面に課題があるようだ。
湾岸練では人数も少ないため、ちゃんと集中していれば勝てる。
フリーダム練もい同じく。
そういった経験から少し調子に乗っていたのかもしれない。
ラインレース、というよりロードレースで勝つことの難しさを知った。
レース後は自信のあったスプリントで負けたこと、たくさんの方に応援していただいたのに負けたこと、フリーダムの強さとGOCHIの強さを示すチャンスを逃したこと、タグチさんの無念を晴らせなかったこと、たくさんの思いがこみ上げ、泣いた。
しばらく動けなかった。
店長の声が聞こえた。
去年末、本気でレースに取り組もうと意識が変わった時の一言である。
「その悔しさを忘れるな」
この悔しさは絶対に忘れてはならない類のものだと確信した。
直近のレースに持ち込みはするが、最終的には必ずツールド北海道で返す。
悔しさは与える側の人間でありたい。
一応の表彰式。
なんだかんだ一人でてっぺんに立つのは初めて。
賞状とトロフィーをもらって、やっとポジティブな気持ちになれた。
まがい物ではあるが、やっと愛車のニローネ君にトロフィーをプレゼントしてやれた。
通学用で買った時から、こけたりなんだりでたくさん迷惑をかけた。
事故からも守ってくれた。
今までありがとう。
これからもよろしく。
夜は、せっかくの函館なのでもとより決めていた海鮮丼&日本酒を決めるために函館駅に向かう。
入ったお店は、うにのむらかみ。
ウニの殻焼き、豪華海鮮丼、むらかみの日本酒。
うにが苦手でも、食べられるようになる。
そんな噂は本当だった。
証拠は僕という存在。
僕はうにが苦手だったのだが、一口食べるごとに30秒ほど思考停止して虚空を見つめてしまうレベル。
なんてこったい。
語彙力を失った僕は、良さめの居酒屋で単品注文で飲んで食ってとした時ほどの代償を払い、宿に戻って力尽きた。
二日間だけだが函館でいろんな経験ができた。
ありがとう函館。
月曜日は北海道大学の知り合いに会うため札幌に行き、少しだけ走る予定。
ではでは!